私には夢がある

ryoma200x2007-08-04

I have a dream!」−キング牧師

かの有名な米黒人公民権運動指導者、マーチン・ルーサー・キング牧師は叫びました。当時はまだ人種差別が激しく嘲笑う人も多くいたのは容易に想像できます。彼はその夢の実現に「確固たる意思」を持っていました。その夢がどうなったかは彼の死後の現在のアメリカを見れば分かります。次の大統領候補に黒人の候補が挙がっていることは、彼が夢を叫んだことが決して無駄ではなかったことの何よりの証明なのでしょう。

やっぱり本当の夢を持っている人はかっこいい。目標に向かって進む姿は純粋だから。ただ、夢を人に語るのはかっこ悪い。キング牧師のような高尚な人はともかく、僕のような小さい人間が語ると夢が本来の意味を失って、自分のナルシズムに利用されるから。でも一番かっこ悪いのは何もしてないのに夢を嘲笑う人です。残念ながら僕はそんな人間でした。

しかし今の僕にはちっぽけな夢があります。キング牧師の夢が宇宙だとしたら、僕のなんて僕が吐き出している二酸化炭素の分子よりもちっぽけですが。「生まれたとき、僕は泣いて、周りは笑っていた。だから死ぬときは、僕が笑って、周りが泣くような人生が送りたい」。誰の名言だか知らないが、受け売りでもパクリでもいいのです。夢は夢。大事なのはその本質だと思います。

先日こんな看板を見つけました。「気をつけて 事故をなくそう 永遠に・・・」。交通事故による死亡者が年間1万人ほどいるこのご時勢にあまりに理想主義的ですが、あくまで理想=夢なのです。ヒッピーが桃源郷ユートピア)を想像したように、僕たちが交通事故がない世界を想像してもいいではないか。世界は夢とそれを実現しようとする意思に満ち溢れている。

「人の足を停めるのは絶望ではなく諦観。人の足を進めるのは希望ではなく意思」 −少年マンガ「ARMS」の一文