メロンコリーそして終わりなき喜び

人間は忘れゆく生き物。「忘却」は進化の過程で備わった必然的な能力なのだろうけど、時に儚い。

テキトーな性格に加えて、メランコリックピープルの僕は人一倍物事を忘れやすい。メランコリーが注意力や記憶力を低下させるのは、これも脳の機能を鈍化して外部からの攻撃を弱らせる必然的な自己防衛能力だからしょうがない。にしても「記憶」をうまく活用できないのは、生きていく上であまりメリットがないようだ。人の名前を忘れたり。テストの答えを忘れたり。予定を忘れたり。

最近はテスト期間ということもあって人との接触を減らしている。俗に言う、引きこもりだ(かといって勉強するわけでもないのだが)。すると、生来の不器用さと暗さも相まって、人との付き合い方を忘れてくる。どうやって話していたのだろう?どうやって笑っていたのだろう?昔に比べて少しづつ見えてきたはずの、「他者の中での自分」、がまた深い霧の中にスゥッと消えていく。

一人だけで自分を高めることももちろん大切だと思うけど、それを実感するのも他者という鏡があってこそ。何よりいろんな影響を与えてくれる人々の存在は一人では気づかないことも気づかせてくれる。やっぱり人間は「人の間」で生きるべきだし、それ以外では生きられない。僕にとって人はまだ怖い存在でもあるんだけど、それでも少しづつ本当の「輪」が広げられるといいなあ。