雨降りの朝で、今日も君に会えないや。なんとなく、でも少しほっとして飲み干したオレンジジュース。味が抜けて。
この街に来たのは何回目だろう。
別に君に会いに来たわけじゃないのに、なぜか君の影を探してしまう。
その度に、僕は相槌を打つんだ。自分の弱さを探すために。
雨は寂しげな街を歪ませる。しかし現実を捻じ曲げるには到底及ばず、すぐに僕を現実へ引き戻す。
歪ませては、戻す。歪ませては、戻す。一定のリズムで、ただそれを繰り返す。
止まない雨はない。この冷たい雨もそのうち止むんだ。安心な僕らは旅に出ようぜ。思い切り泣いたり笑ったりしようぜ。