変化の美学(ローリングストーン)

僕たちは変わらないようで変わっている日常を生きている。

最近本屋でよく「東尾張今昔写真集」なるものの宣伝を見かける。僕の生まれ育った東尾張地方の古写真が載っているのだが、これがまた現在の姿とは面白いほど全然違う。それらはせいぜい100年前の写真なのに、道路が土だったり、電信柱が木だったり、同じ場所とは思えない景色。

ある時期にビフォー・アフター的な変化があったわけではないだろう。モーニング娘。のメンバーが素朴な田舎娘からじわじわ都会に染まっていくように、僕たちが毎日見ている街は少しづつ変化しているのだ。好むも好まざるもなく、変化の波はひっそりと、時に津波になり、押し寄せ続ける。

それらの中で生きている人間もまた然り。あてもなく浪人していた6年前の自分と今の自分を客観的に比較しても、少しは大人になったとは思う。精神的だけではなくて物質的にもそう。テレビで聞いたことあるのだが、人間の体の細胞は1年で9割入れ替わるらしい。数年後には、物質的にほぼ別人ということになる。

ローリングストーンは今日も転がり続ける地球を転がり続ける。